ウツギ
   
夏は来ぬ
    うの花のにおう垣根に、時鳥
    早もきなきて、忍音もらす 夏は来ぬ。  日本唱歌集(岩波文庫)より

 ここで歌われている「うの花」(卯の花:ウノハナ)はウツギのことです。
 春の野山を白く染める樹木の一つです。ウツギは図4のように、幹の中心(髄)が中空になっているので空木(うつぎ)と呼ばれたものです。この枯れ枝でたき火をすると、竹を燃やしたときのようにパンパンとはじけて怖い思いをしました。卯の花は、旧暦の4月(卯月)に咲くからと言われていますが、石川県では6月の花ですからピンときません。空木の花(うつぎのはな)の略だとの説もあります。
 人家の近くにも生えるので親しまれたり、垣根に利用したり、繭かきの糸口を引き出すのに使ったり(葉がざらざらしているので、繭の糸口を引き出すのに使った)、材が堅いので、箪笥や木箱の木釘や楊枝として用いられるなど、生活の身近なところにあった植物で、ユキミソウ、ナツユキソウ、アナウツギ、フエギなどいろんな地方名があります。
  
top